中国の習近平国家主席いわく、
―――大陸(中国)と台湾は共に「一つの中国」に属し、両岸(台中)関係は国と国との関係ではなく、「一つの中国・一つの台湾」ではない。
――――――両岸はまだ統一はされていないが、しかし中国の主権、領土はいまだ分裂していない。両岸は共に一つの国家に属し、両岸同胞は共に一つの民族に属するという歴史事実と法理的基礎はこれまで改変されたことはなく、改変させることもできない。
(人民日報電子版、二〇一五年十一月八日)
台湾が中国領土であることは「歴史事実」であり「法理的基礎」があると強調するが、どこにそんなものがあると言うのか。
一九四五年、日本 は台湾に関する主権を中華民国に「返還」し、一九四九年にその中華民国が滅亡して、台湾の主権は中華人民共和国が継承しているということを、あの国は言い たい訳だが、根本的な誤りだ。なぜなら日本は台湾の「返還」などしておらず、一九五三年になってようやく、新たな帰属先を決めることもなく、この島を放棄 しただけ。
つまり「一つの中国・一つの台湾」というのが厳然たる事実なのであるが、しかし中国は東支那海(尖閣諸島)や南支那海に対するのと同様、自らの不法な領土拡張(侵略)の欲望を正当化するため、全世界を騙す虚構宣伝を繰り返しているのだ。
そして中国が対外宣伝において必要不可欠とするのが、海外の人々による宣伝代行である。要するに何食わぬ顔で中国の虚構宣伝を拡散し、以って洗脳工作を手助けする傀儡勢力を通じるのが、あの国の情報戦の特徴なのだ。
言うまでもなく日本でも、そうした媚中勢力が蔓延っている訳だが、「一つの中国」宣伝を最も有効に国民の脳裏に刻みつけて来たのは、驚くなかれ文部科学省だろう。
同省は学校教科書における誤った記載を防ぐ目的で設けた検定制度を悪用し、「一つの中国」という誤った情報を学校教科書に記載するよう指導しているのだ。
たとえば小中高の社会科教科書を見てみよう。そこに載る中国地図には台湾がその国土の一部として描かれている。中国の人口、面積の数値を掲げるなら、そこには必ず台湾のそれを含められている。なぜウソを書いてならない教科書に、ここまで大胆なウソが記されるのか。
教科書会社は「文科省の指導があるためだ」と口を揃える。
これでは日本国民は「一つの中国」を刷り込まれ、中国の台湾侵略を侵略と受け取れなくなってしまうではないか。中国の領土拡張政策に翼賛するため、自国の子供達をも欺くことも厭わない文科省を、我々は何と呼ぶべきだろう。
「国家、国民を裏切る売国勢力」か。
こうした裏切りの指導はすでに四十年以上行われており、国民の過半数はそうした誤記載ある教科書で学んだことになる。そしてそのようにして多くが「一つの中国」の印象を抱いてしまっているから、文科省の「犯罪」にはほとんど気付くことができない。
したがって中国の海外勢力を操縦した宣伝工作の中では、最も成功した一つと言えそうだ。
そこで我々台湾研究フォーラムは、こうした政府の背信行為を糾すべく、「台湾を中国領土と誤記載する小中高の社会科教科書の是正」を文科相に要求する署名活動を展開してきた。
そしてその署名簿の提出を、八月十日に文科省において行った。以前は日本李登輝友の会の名義で提出して来たが(同会は署名活動を停止している)、台湾研究フォーラムの名としては今回が第一回目だ。
署名簿には全国及び台湾から寄せられた一万二千七百六十人の名が記されており、それぞれの思いがこもるとても尊いものに感じられた。
文科相はリオ五輪に出張中だったが、その代わりに職員には確かに手交した。ここにおいて、これまで協力して頂いた方々に報告したい。
そして署名活動は今後も継続して行く。 八月十五日には連年通り、全国から参拝客が集まる靖国神社の第一鳥居前で署名の呼びかけを行う。
この活動は文科省糾弾だけでなく、「一つの中国」宣伝に染まった国民の覚醒を促す運動でもある。また「中国統一」というものが台湾侵略であり、それが二千 三百万人の台湾国民にとって大きな危機であるとともに、隣国日本の安全保障にとっても同様の危機であるということも訴えたい。
「一つの中国」は嘘だと訴えると、「それはそうだ」とはたと気付くことができるのも日本人であるのを、我々は知っている。そうした国民の良識を結集し、中国覇権主義の宣伝を打ち破って行きたい。
当日は奮って参加を!
■8・15靖国神社前「台湾を中国領とする文科省教科書検定糾弾」街宣・署名活動
日時 平成28年8月15日(月) 09:00~17:00 (都合の好い時間に短時間でもお手伝いいただければ幸いです)
場所 靖国神社第一鳥居前(東京メトロ「九段下駅」1番出口前)
内容 街宣・チラシ配布・署名募集
※この活動は警察署の「道路使用許可」を取った上で行います。 ※今回は2020東京五輪に向け、スポーツの台湾代表を「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」と呼んで応援することも訴えます。
主催 台湾研究フォーラム(080‐7796‐6353 飯田孝一)
■署名にご協力を! (台湾研究フォーラムまで郵送して下さい)
用紙↓ http://taiwanisnotchina.org/wp-content/uploads/2012/10/tnc_shomei11.pdf
*本稿は『台湾は日本の生命線!』平成28年8月11日条からの転載である。
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中国の習近平国家主席いわく、
―――大陸(中国)と台湾は共に「一つの中国」に属し、両岸(台中)関係は国と国との関係ではなく、「一つの中国・一つの台湾」ではない。
――――――両岸はまだ統一はされていないが、しかし中国の主権、領土はいまだ分裂していない。両岸は共に一つの国家に属し、両岸同胞は共に一つの民族に属するという歴史事実と法理的基礎はこれまで改変されたことはなく、改変させることもできない。
(人民日報電子版、二〇一五年十一月八日)
「大陸と台湾は一つの中国、一つの国家に属する」との虚構宣伝を展開する習近平
主席。しかしそうした中国の悪質な宣伝に日本の小中高のすべての教科書が、文科
省の指導によって加担しているという事実をご存知だろうか
台湾が中国領土であることは「歴史事実」であり「法理的基礎」があると強調するが、どこにそんなものがあると言うのか。
一九四五年、日本 は台湾に関する主権を中華民国に「返還」し、一九四九年にその中華民国が滅亡して、台湾の主権は中華人民共和国が継承しているということを、あの国は言い たい訳だが、根本的な誤りだ。なぜなら日本は台湾の「返還」などしておらず、一九五三年になってようやく、新たな帰属先を決めることもなく、この島を放棄 しただけ。
つまり「一つの中国・一つの台湾」というのが厳然たる事実なのであるが、しかし中国は東支那海(尖閣諸島)や南支那海に対するのと同様、自らの不法な領土拡張(侵略)の欲望を正当化するため、全世界を騙す虚構宣伝を繰り返しているのだ。
そして中国が対外宣伝において必要不可欠とするのが、海外の人々による宣伝代行である。要するに何食わぬ顔で中国の虚構宣伝を拡散し、以って洗脳工作を手助けする傀儡勢力を通じるのが、あの国の情報戦の特徴なのだ。
言うまでもなく日本でも、そうした媚中勢力が蔓延っている訳だが、「一つの中国」宣伝を最も有効に国民の脳裏に刻みつけて来たのは、驚くなかれ文部科学省だろう。
同省は学校教科書における誤った記載を防ぐ目的で設けた検定制度を悪用し、「一つの中国」という誤った情報を学校教科書に記載するよう指導しているのだ。
たとえば小中高の社会科教科書を見てみよう。そこに載る中国地図には台湾がその国土の一部として描かれている。中国の人口、面積の数値を掲げるなら、そこには必ず台湾のそれを含められている。なぜウソを書いてならない教科書に、ここまで大胆なウソが記されるのか。
教科書にはこのように、台湾が中国領土と記載されている。明らかに誤りだが、元凶は文科省の教科書検定だった
教科書会社は「文科省の指導があるためだ」と口を揃える。
これでは日本国民は「一つの中国」を刷り込まれ、中国の台湾侵略を侵略と受け取れなくなってしまうではないか。中国の領土拡張政策に翼賛するため、自国の子供達をも欺くことも厭わない文科省を、我々は何と呼ぶべきだろう。
「国家、国民を裏切る売国勢力」か。
こうした裏切りの指導はすでに四十年以上行われており、国民の過半数はそうした誤記載ある教科書で学んだことになる。そしてそのようにして多くが「一つの中国」の印象を抱いてしまっているから、文科省の「犯罪」にはほとんど気付くことができない。
したがって中国の海外勢力を操縦した宣伝工作の中では、最も成功した一つと言えそうだ。
そこで我々台湾研究フォーラムは、こうした政府の背信行為を糾すべく、「台湾を中国領土と誤記載する小中高の社会科教科書の是正」を文科相に要求する署名活動を展開してきた。
そしてその署名簿の提出を、八月十日に文科省において行った。以前は日本李登輝友の会の名義で提出して来たが(同会は署名活動を停止している)、台湾研究フォーラムの名としては今回が第一回目だ。
署名簿には全国及び台湾から寄せられた一万二千七百六十人の名が記されており、それぞれの思いがこもるとても尊いものに感じられた。
文科相はリオ五輪に出張中だったが、その代わりに職員には確かに手交した。ここにおいて、これまで協力して頂いた方々に報告したい。
台湾研究フォーラムは8月10日、文科省において全国及び台湾から寄せられた
署名簿を提出した
.
大勢の人々の思いが込められた署名簿。確かに文科省に提出したことを報告したい
そして署名活動は今後も継続して行く。
八月十五日には連年通り、全国から参拝客が集まる靖国神社の第一鳥居前で署名の呼びかけを行う。
今年の終戦記念日も靖国神社前で署名活動を実施する
この活動は文科省糾弾だけでなく、「一つの中国」宣伝に染まった国民の覚醒を促す運動でもある。また「中国統一」というものが台湾侵略であり、それが二千 三百万人の台湾国民にとって大きな危機であるとともに、隣国日本の安全保障にとっても同様の危機であるということも訴えたい。
「一つの中国」は嘘だと訴えると、「それはそうだ」とはたと気付くことができるのも日本人であるのを、我々は知っている。そうした国民の良識を結集し、中国覇権主義の宣伝を打ち破って行きたい。
当日は奮って参加を!
■8・15靖国神社前「台湾を中国領とする文科省教科書検定糾弾」街宣・署名活動
日時 平成28年8月15日(月) 09:00~17:00
(都合の好い時間に短時間でもお手伝いいただければ幸いです)
場所 靖国神社第一鳥居前(東京メトロ「九段下駅」1番出口前)
内容 街宣・チラシ配布・署名募集
※この活動は警察署の「道路使用許可」を取った上で行います。
※今回は2020東京五輪に向け、スポーツの台湾代表を「チャイニーズタイペイ」ではなく「台湾」と呼んで応援することも訴えます。
主催 台湾研究フォーラム(080‐7796‐6353 飯田孝一)
■署名にご協力を! (台湾研究フォーラムまで郵送して下さい)
用紙↓
http://taiwanisnotchina.org/wp-content/uploads/2012/10/tnc_shomei11.pdf
*本稿は『台湾は日本の生命線!』平成28年8月11日条からの転載である。
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